昨日の安倍総理の靖国神社への参拝についての反応が出てきている。
韓国はすでに厳しい口調で外務省の報道官が遺憾の意とともに怒りを露にしたが、これは韓国政府がこれまでに採ってきた対日政策の単なる踏襲にすぎないわけであって、ことさらに怒りを見せるとことは、逆にこれからの対日政策に打つ手がないことを証明した形になっているように、私は考えている。
一部の日本のメディアに「死に体の朴大統領を助けたか」のような報道が疑問符付きで報じられているが、私としてはこの視点には疑問がある。
そもそも朴政権の対日姿勢は、「歴史認識の見直し」を迫るものであって、それ以外の観点は見えてこない。つまり、これまでに韓国が我が国へ要求したものは、具体的には「慰安婦問題」などの過去の事象についての自国の見解を一方的に主張するだけであって、解決の糸口さえ示そうとしていないのである。
安倍総理は、韓国に対して「対話の窓」は開いているようだが、それには韓国の要求・主張が余りにも根拠に欠けるのか、一向に対話に応じる気配はない。
今回の安倍総理の靖国神社への参拝でも、怒りをあらわにすることしかできなかった。
もっとも、これには韓国国内の政治的な事情が関係しているのは、理解できるのであるが、この時こそ朴大統領の政治手腕の見せどころではないだろうか。鉄道公社の組合員のストライキに対する対応が批判されている折ではあるが、国内問題も政治的な駆け引きに終わらず断固とした対応を示し、そしてまた、外交問題は一層の政治手腕のみせどころと言ったところではないか。
また、米紙は今回の阿部首相の靖国神社参拝を「軍拡の口実にしたい中国への贈り物」(<a href="http://sankei.jp.msn.com/world/news/131227/amr13122708460004-n1.htm" target="_blank">(<span style="color:#0000FF;">この記事</span>)</a>と題して記事を載せているが、ここで述べていることは今後の日中関係に重圧となる、というようなものだが、それは正鵠を得た認識かもしれないが、安倍総理はその認識をも熟考した上での靖国神社への参拝であったと私は考えたい。